ゆっぽ
ねぇ、やまと…。
さっきから地役権の問題をいろいろ見てきたけど…
「使わせる側」の土地の人(承役地)って、
なんだか立場が弱い気がしてきたんだけど…ほんとにそうなの?
やまと
ふわ〜ん、するどいね、ゆっぽちゃん!
結論から言うと──
「承役地」は、地役権においてやや立場が弱くなりがちなんだよ。
◆ 地役権ってどんな権利?
地役権とは、ある土地(要役地)のために、別の土地(承役地)を使う権利。
たとえば「通行地役権」なら、要役地の人が承役地を通らせてもらえる権利のこと。
◆ 不利になりがちな理由 その①
▶ 通知(時効の更新)は全員に必要【民法284条2項】
要役地がA・B・Cの共有だった場合、
承役地のDさんが「もう使わせないぞ〜!」と通知するには、
A・B・C全員に対して通知しないと時効を止められない。
→ 一人にだけ通知しても、残り二人には効力が及ばない…。
→ 通知のハードルが高い=Dが不利!
◆ 不利になりがちな理由 その②
▶ 行使(時効の完成阻止)は一人でOK【民法292条】
要役地のAさんだけがコツコツ地役権を使い続けていたら、
それだけでA・B・C全員に時効の効力が及ぶ!
→ 承役地Dさんからすると、「一人だけしか使ってないじゃん!」と思っても、
→ 法律上は共有者全員のために使ったことになるの。
→ 使う側が有利!
◆ やまとのぽふぽふ話:通り道の約束
ふくのん・ふくりん・野うさぎさんが共同で使ってる別荘に向かう小道があったんだ。
その小道はぽんきちの畑の中を通っていて、通行地役権があったの。
ぽんきちはふくりんだけに「もう使わないでね」と言ったけど…
ふくのんと野うさぎさんには何も言わなかったから、その二人には時効が完成してしまった。
逆に、ふくのんだけが毎日通ってたら、それだけで3人全員の権利が守られた。
ぽんきちは思ったんだ。
「なんで通知は全員にしないといけないのに、使うのは一人でいいの〜!?」
◆ どうしてこうなってるの?
やまとからのちょこっと解説:
地役権は「目に見えない権利」だから、ちゃんと法律でバランスを取らないと不公平になりやすいんだ。
特に「時効」に関しては、要役地に甘く、承役地に厳しめの傾向があるんだよ。
だからこそ、承役地の人は「登記」や「覚書」などで
最初にきちんと条件を決めておくことがとっても大事なんだよ、ふわ〜ん。
関連リンク
地役権について詳しい解説はこちらの記事でもご覧いただけます。
◆ 藍の里ワークスより
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