ゆっぽ:
やまと〜、この前「代理人って行為能力がいらない」って話してたけど、
ちゃんと代理権があっても、それをズルく使っちゃうことってあるの?
やまと:
ふわ〜ん、すごくいい質問だね〜!
今日は「代理権の濫用(らんよう)」について、ふっくら組の畑で起きたちょっと困ったお話を交えて、ぽふぽふ解説するよ!
◆ やまとのぽふぽふ話:ぽんきちさんの“おいしい契約”
春のある日、藍の里の大地主くまさんがたぬきのぽんきちさんに言いました。
「この畑、そろそろ手放してもいいかなって思ってるんだ。
ぽんきちさん、代わりに話をまとめてきてくれる?」
ぽんきちさんは「代理人」として、くまさんから正式に代理権をもらっていました。
ところが……
実はぽんきちさん、取引相手の野うさぎさんから、こっそり「仲介料」という名のリベートをもらう約束をしていたのです!
つまり、見た目は正しい代理行為でも——
「自分の利益」のために契約を進めたという構図。
◆ これが「代理権の濫用」!
代理権の範囲内で行われた行為であっても、
代理人が本人のためではなく、自己または第三者の利益のために使ったとき。
◆ この契約、有効なの?無効なの?
ポイントは…
野うさぎさんの“こころの中”
野うさぎさんが…
結果
ぽんきちさんの企みを知らなかった(善意)
契約は有効。くまさんに効果が及ぶ
ぽんきちさんの目的を知っていた(悪意)または気づけた(過失)
契約は無効。くまさんに効果が及ばない
◆ フクロウ先生のひとこと
「代理権があるというだけでは、その行為すべてが有効になるとは限らないのですぞ」
「本人の利益のために使われるべき力が、
代理人の勝手な思惑で使われ、
それを相手方が知っていたなら——」
「もはや、それは“代理”とは呼べません。」
◆ 実質は“無権代理”と同じ扱いに!
このように、代理権の濫用で相手方が悪意または有過失だった場合、
法律上は「無権代理」と同じような扱いになります。
つまり…
くまさんには契約の効果が及ばない!
ぽんきちさんが、損害賠償責任(民法117条)を問われる可能性もある!
◆やまとの補足ぽふぽふ:勘違いしやすいポイント!
× 濫用=無権代理 → ちがうよ!代理権はちゃんとあるの!
× 本人が損をする契約=全部濫用 → ちがうよ!代理人の「動機」が問題!
◎ ポイントは「代理人の目的」と「相手方の認識」!
◆ この記事のこみち道しるべ
「代理権の濫用」は、代理権が“ある”からこそ起きる問題!
相手方が知らなかった場合は契約有効
相手方が知っていたら、契約無効・代理人が責任!
最後に…
ゆっぽとやまとは、「ふっくら組」の日常を通して、
民法の世界をぽふぽふ旅しています。
この記事が、あなたの法律のこみちを照らす灯りになりますように。
▶︎ ふっくら組の活動ものがたり「ふっくら草子」