ゆっぽ
やまと〜、民法375条って「最後の2年分の利息と損害金だけ払えばOK」って条文だよね…
それってホントにそれだけでいいのかな?債務者でも?
やまと
ふわ〜ん、それがね〜、ちょっとした落とし穴なんだよ〜!
その条文、実は「ある人たちを守るため」のルールなんだ。ストーリーで一緒に見てみよっか♪
民法375条と判例で学ぶお金の約束
ミミさんのまちがい!? 抵当権と「2年分」の秘密
藍の里で野草茶を作って暮らしている野うさぎのミミさんは、新しい乾燥機を買うために、藍の里バンクのコガネさんからお金を借りました。
そのとき、ミミさんは自分の畑に抵当権をつけて、きちんと返すという約束を交わしました。
でも、その後少し体調を崩してしまい、返済が遅れがちに。
さらにその間に、スズメのスズさんがミミさんの信用を信じて、後から別の借金のために同じ畑に抵当権をつけました(=後順位抵当権者)。
しばらくしてミミさんは元気を取り戻し、返済へ。
そして…
ミミさん
「元本と、利息と、遅れた分の損害金、ちゃんと払います!…えっと、最後の2年分だけでいいんだよね?民法375条に書いてあったから!」
コガネさん
「いいえ、それはちょっとしたまちがいですよ〜。その2年分というのは、スズさんのような第三者を守るための制限なんです」
◆ 「2年分」ルールは誰のため?
コガネさん
「たとえば、私が“10年分の利息も遅延損害金も全部担保にする”って言ったら、
後から来たスズさんが困ってしまいますよね?
だから法律(民法375条)では、抵当権の効力が及ぶのは“最後の2年分の利息と損害金”までって制限されているんです〜」
ミミさん
「えっ…じゃあ私は…?」
コガネさん
「ミミさんのような債務者本人には、その制限は適用されません。
元本・利息・遅延損害金のすべてを支払わなければ、抵当権は消えないんですよ〜」
◆ 判例にもこう書かれているよ
最判昭和39年2月21日(最二小判)
民法375条の制限は「抵当権の効力の範囲」を限定するものであり、
債務者に対する弁済義務そのものを制限する趣旨ではない。
ミミさんは「なるほど〜!」と深くうなずきました。
ミミさん:
「条文だけを見て“2年分だけ払えばいい”って思ってたけど、
実はそれが誰のためのルールなのかまで知らないと、本当の理解にはならないんだね」
◆ 民法375条と判例のぽふぽふポイント
ゆっぽ
なるほど〜!375条って、読むだけじゃ見えてこない「誰を守るか」がカギだったんだね。
やまと
ふわ〜ん、そうなの!「何が書いてあるか」だけじゃなくて「誰のために書かれてるか」まで見ると、法律がもっとやさしくなるよ♪
ゆっぽ
うん、行政書士の勉強って、ほんと奥が深いね。今日もありがとう、やまと〜!
やまと
またいつでも、一緒にぽふぽふ学ぼ〜ね!
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