ゆっぽ
やまと〜、「賃料債権の譲渡があっても、抵当権者が差押えできる」っていう判例の話、あれってどういう仕組みだったっけ?
やまと
ふわ〜ん、それはね、抵当権と「物上代位(ぶつじょうだいい)」に関する最高裁の判例だよ。
建物に抵当権がついてるとき、その建物が生み出した“賃料債権”にも効力が及ぶのか——って話なんだ。
ゆっぽ
なるほど〜。藍の里の物語で見てみたいな♪
◆ やまとのぽふぽふ話:抵当権と家賃をめぐるおはなし
藍の森のすみにある、古くて味のある建物。
それを所有しているのはくまさん(B)。
彼はその建物をこんたくん(C)に貸していて、毎月家賃をもらって暮らしていました。
でも実は、くまさんは過去にお金を借りたとき、
この建物にコガネさん(A)というコガネムシの金融屋さんから抵当権をつけられていたのです。
登記もきちんとされていて、公に「担保にしてますよ」と示されていました。
ある日、くまさん(B)は急にお金が必要になり、
家賃を受け取る権利(=賃料債権)をチッチさん(D)に譲り渡します。
こんたくん(C)もそれに承諾して、「じゃあこれからはチッチさんに払いますね〜」と応じました。
けれども、それを知ったコガネさん(A)はこう言います。
「ふふふ…私は登記済みの抵当権者。
差押えをして、その家賃債権に物上代位するわよ!」
◆ 民法のぽふぽふポイント|抵当権と物上代位(民法304条)
このお話を民法的に見ると…
A
コガネさん(コガネムシ)
抵当権者(登記済)
B
くまさん
抵当権設定者(家賃債権の譲渡人)
C
こんたくん(きつね)
家賃の支払義務者(賃料債権の債務者)
D
チッチさん(リス)
家賃債権の譲受人(第三者)
民法304条では、担保の対象となる物が何らかの利益(お金)を生んだ場合、
その「代わりのモノ(=代位物)」にまで、担保の効力が及ぶことが認められています。
これが物上代位です。
このケースで最高裁はこう判断しました:
「抵当権の登記がされていれば、
賃料債権が第三者(D)に譲渡され、かつ債務者(C)の承諾があった場合でも、
抵当権者(A)は差押えによって物上代位を行使できる。」
つまり、「先に登記していた者が強い」というルールが貫かれるんだね!
◆ 補足:どうして登記にそれほどの力があるの?
物権(この場合は抵当権)は、登記をすることで第三者に対抗できる(民法177条)というルールがあるよ。
だから、たとえ賃料債権が他人のチッチさん(D)に渡っても、A(コガネさん)は差押えを通じて優先的に取り立てられるというわけ。
登記された抵当権には、
「目に見える建物」だけじゃなく、「そこから生まれた利益」にも効力が及ぶ。
そして、それを守るための方法が「差押え」なんだね。
ゆっぽとやまとも、今回の判例から「登記」と「物上代位」の力を、ふわ〜んと実感したのでした。
関連リンク ◆
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